2019年10月20日更新
全国津々浦々でアートに触れる!岡本太郎の作品が見られるところ10選
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日本を代表する芸術家、岡本太郎。「芸術は爆発だ!」の言葉でもおなじみですね。1911年に漫画家の父と歌人であり小説家の母との間に生まれた岡本太郎は、幼い頃から絵を描くことが好きで、20代ではパリに住んで芸術運動に参加しながら、パリ大学で哲学・社会学・民族学などを学んでいました。第二次世界大戦が始まると帰国し、中国へ出征。終戦後に日本へ戻ると、アトリエを構えて本格的な創作活動を開始しました。その後は数々の有名作品を生み出しながらテレビなどにも出演し、お茶の間の人気者にもなりました。晩年、病気を患ってもその創作意欲は失われることがなく、最後まで精力的に創作活動を行っていたため亡くなってから20年以上が経った今でも全国に多数の作品が残されています。今回はその一部をご紹介します。エネルギー溢れる岡本太郎の作品を間近で見て、パワーをもらってくださいね。
この記事の目次
これぞ岡本太郎の代表作!「万博記念公園・太陽の塔」
岡本太郎といえば、この作品を思い浮かべる方が一番多いのではないでしょうか。1970年に大阪で行われた日本万国博覧会の時の目玉として製作された太陽の塔は、高さが70mあり正面・頂部・背面の3か所にそれぞれ顔が付いています。この3つの顔は過去・現在・未来の象徴であり、多くの人にエネルギーを与えてきました。2018年の春からは内部も公開され、中に入ることもできるようになっています。なお、太陽の塔への入館は事前予約制となっており、当日券は発売していませんのでご注意ください。
施設名:太陽の塔(万博記念公園)
住所:大阪府吹田市千里万博公園1-1
TEL:0120-1970-89(水曜日を除く)
営業時間:10:00〜17:00
定休日:なし
アクセス:大阪モノレール・万博記念公園駅から徒歩5分
HP:https://taiyounotou-expo70.jp
地図:「太陽の塔(万博記念公園)」への地図
岡本太郎の世界へようこそ!「岡本太郎美術館」
四季折々の豊かな自然が残されている生田緑地の中にある岡本太郎美術館。川崎市は岡本太郎が生まれた場所なんですね。1991年に、川崎市市民ミュージアムで「川崎生まれの鬼才・岡本太郎」展が開催されたことをきっかけに、岡本太郎は所有する主要作品352点を川崎市に寄贈し、美術館の建設が決まりました。美術館の横には、シンボルタワーとなっている「母の塔」もあり、現在1779点もの作品を所蔵・展示しています。
施設名:川崎市岡本太郎美術館
住所:神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-5 生田緑地内
TEL:044-900-9898
営業時間:9:30〜17:00
定休日:月曜日(祝日は除く)、祝日の翌日(土曜・日曜は除く)、年末年始、その他展示の入れ替えなどで臨時休館日あり
アクセス:小田急線・向ヶ丘遊園駅南口から徒歩約17分
HP:http://www.taromuseum.jp
地図:「川崎市岡本太郎美術館」への地図
岡本太郎のエネルギーが感じられる場所「岡本太郎記念館」
1954年から1996年の約40年間、84歳で亡くなるまでアトリエ兼住居として使っていた場所が現在岡本太郎記念館として公開されています。青山の骨董通りから一本入った静かな場所にあり、建物自体も目立つ存在です。応接間や当時のまま残されたアトリエなどを見ることができ、亡くなった今でも彼のエネルギーで満ち溢れた空間となっています。また、庭には大小様々なオブジェが飾られており、自由に写真を撮ったり触れることができます。見上げるとベランダから太陽の塔が覗いていたりと遊び心のある楽しい場所となっていますよ。
施設名:岡本太郎記念館
住所:東京都港区南青山6-1-19
TEL:03-3406-0801
営業時間:10:00〜18:00
定休日:火曜日(祝日の場合は開館)、年末年始(12/28~1/4)及び保守点検日
アクセス:表参道駅から徒歩8分
HP:http://www.taro-okamoto.or.jp
地図:「岡本太郎記念館」への地図
みんなに愛されたこどもの城のシンボル「こどもの樹」
1985年にオープンし、2015年に老朽化を理由に閉館するまで多くの子ども達を楽しませてきた、東京・青山のこどもの城。ここには、オープンに合わせて岡本氏が制作した「こどもの樹」というシンボルモニュメントが設置されています。カラフルで様々な表情をした顔がいくつも付いていて、見る人々を楽しませてくれます。この顔は文化や人種を超えたこどもの姿を現しているんだとか。こどもの城の閉館後、作品は囲いに覆われている状態ですが、東京都が作品ごと敷地を引き継ぎ、地域のシンボルとして残される予定です。東京オリンピック後に都民の交流の場として子どもも遊べる複合施設に生まれ変わるようです。
長い間失われていた巨大壁画が復活「明日の神話」
「太陽の塔」と同時期に制作され、対の作品と言われている「明日の神話」。メキシコで製作され、長い間行方不明となっていましたが、太郎のパートナーである岡本敏子さんの尽力により2003年に発見、修復されて渋谷マークシティの京王井の頭線渋谷駅とJR渋谷駅を結ぶ連絡通路に恒久設置されました。この作品は、1954年にアメリカの水素実験で被曝した「第五福竜丸」と、それから立ち上がろうとする人間の強さが描かれている作品として、岡本太郎作品の中でも高く評価されています。多くの人が行き交う渋谷で、30mもの力強く迫力のある巨大壁画はその存在感を示しています。
施設名:マークシティ(渋谷駅)
住所:東京都渋谷区道玄坂1-12-1
TEL:03-3780-6503
アクセス:渋谷駅直結(渋谷マークシティの京王井の頭線渋谷駅とJR渋谷駅を結ぶ連絡通路)
HP:https://www.1101.com/asunoshinwa/index.html
地図:「マークシティ(渋谷駅)」への地図
岡本太郎の遺作に出会える宿「奥入瀬渓流ホテル」
現在星野リゾートが運営する奥入瀬渓流ホテルは、かつてグランドホテルだった頃の創業者と岡本太郎が旧知の仲であり、同じ青森県内の古牧温泉やこちらのホテルに数々の作品を遺しています。古牧温泉の敷地内にあった15点の作品は現在撤去されてしまったようですが、奥入瀬渓流ホテルではロビーに高さ8.5メートル・重さ5トンのブロンズ製の作品「森の神話」、ラウンジに高さ10メートル・重さ7トンのアルミ合金製の「河神」を見ることができます。「河神」は岡本太郎の遺作とも言われています。
施設名:奥入瀬渓流ホテル
住所:青森県十和田市大字奥瀬字栃久保231
TEL:0570-073-022
定休日:なし
アクセス:八戸駅、新青森駅、青森空港から無料送迎バスあり(約1時間30分)
HP:https://www.oirase-keiryuu.jp/facilities/
地図:「奥入瀬渓流ホテル」への地図
曼荼羅をイメージした独創的な梵鐘「歓喜の鐘」
1965年に制作された「歓喜の鐘」は、名古屋にある徳川家康ゆかりの久國寺というお寺の境内に梵鐘として吊るされています。寺から依頼を受けた岡本太郎は「鳴ろうと鳴るまいと、私のイマジネーションのままに勝手な形を作ってしまおう」と快諾し、この独特な形の梵鐘ができあがりました。上に向かって伸びる角は手を表しており、下部には森羅万象が描かれています。鐘をつくと、角が共鳴して複雑な余韻がいつまでも鳴り響くそうですよ。
施設名:久國寺
住所:愛知県名古屋市北区大杉3-2-27
TEL:052-981-1252
アクセス:名鉄瀬戸線清水駅から徒歩5分
HP:http://nk.xtone.jp/archives/kyukokuji.html
地図:「久國寺」への地図
岡本太郎と家族が眠るお墓もまた芸術なり「午後の日」
多磨霊園は都立霊園の中で最大規模を誇り、多くの著名人が眠っている場所です。東京ドーム27個分というとても広い園内で、岡本太郎一家が眠っているのは「16区1種17側3番」。岡本太郎とパートナーの敏子さんが眠るお墓には、1967年に発表した「午後の日」という作品が墓石として使われています。頬杖をついた子どもがにこにこと笑っているような愛らしい作品です。また、それと向き合う形で正面には母・かの子と父・一平のお墓があり、一平のお墓には「顔」という作品が墓石に使われています。
施設名:東京多磨霊園
住所:東京都府中市多磨町4-628
TEL:042-365-2079
営業時間:3月〜9月/8:00〜18:30、10月〜2月/8:30〜17:30
定休日:なし
アクセス:西武多摩川線多磨駅から徒歩5分
HP:http://www.tokyo-park.or.jp/reien/park/index077.html
地図:「東京多磨霊園」への地図
道端に無造作に置かれた初期の彫刻作品「無籍動物」
長野県は戸倉町のはずれ、千曲川の堤防道路沿いにある小さな松林にポツンと置かれてい高さ1.4mの無籍動物は、岡本太郎の初めての彫刻作品と言われている貴重な作品です。白鳥園の敷地内にあり、昭和35年の創業に合わせてシンボルとなるこの作品を制作しました。大小2つの無籍動物を作ったのですが、現在残っているのは小さい方のみ。大きい方は高さ4m、幅5mというとても大きなものだったそうですが、松代地震の影響により解体されてしまったそうです。
施設名:白鳥園
住所:長野県千曲市大字戸倉2254
TEL:026-275-0400
営業時間:9:30〜21:00
定休日:毎月第2火曜日(祝日の場合は翌平日)
アクセス:しなの鉄道戸倉駅から車で4分
HP:http://www.hakuchoen.jp
地図:「白鳥園」への地図
太陽の塔よりも先に作られていた「若い太陽の塔」
日本モンキーパークの敷地内にある若い太陽の塔は、大阪万博を翌年に控えた1969年にこちらの場所で行われたイベントのシンボルタワーとして作られたものです。長い間雨風にさらされて、老朽化し一時は立ち入り禁止となっていましたが2011年に修復工事が行われ、再び一般公開されることとなりました。高さは26mあり、螺旋階段を上ると展望台があり犬山の街を一望することができます。太陽の塔と顔の部分はほぼ同じで、そこから11本の炎が燃え立ち太陽を表現しています。青空をバックに鮮やかにそびえ立つその姿はとてもインパクトがありますね。
施設名:日本モンキーパーク
住所:愛知県犬山市大字犬山官林26
TEL:0568-61-0870
営業時間:10:00〜17:00(時期によって変動あり)
定休日:時期によって異なる(詳しくはHPから)
アクセス:中央自動車道小牧東ICから車で10分
HP:http://www.japan-monkeypark.jp/sp/map/detail_12.html
地図:「日本モンキーパーク」への地図
まとめ
いかがでしたか?岡本太郎の作品は、鮮やかな色彩と奇妙な形で見る人の感性を刺激してくれます。ご紹介した以外にも街角や公園、学校などにたくさんの作品が全国各地に散らばっています。近くへ寄った際にはぜひ見に行ってみてほしいですし、全国津々浦々、岡本太郎の作品を巡りながら岡本太郎の世界観に浸る旅というのも面白そうですね。
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