お寺から公園、湖まで！畑と歴史ある茨城県に集まる桜の名所10選！

茨城県は、日本有数の農業地帯であり、農地がとても多い地域です。道を歩けば畑が広がっていて、桜とのコラボレーションが味わえるところもあります。肥沃な土地であるために、有力な武将が居を構え、歴史あるお寺も数あります。その様子を見守り続けてきた桜も数多いです。今回はそんな桜の名所を10か所ピックアップしました。旅行プランを立てる参考にどうぞご覧ください。

ウォーキングしながら桜と森を味わえる！「常陸風土記の丘の桜」

桜の種類が豊富で、たくさんの枝垂れ桜とソメイヨシノのコラボは幻想的ともいえるでしょう。他にもボタン桜や遅咲きの八重桜もあり、約2週間桜を楽しめます。八重桜はボリュームがあり、枝垂れ桜の繊細な雰囲気とはまた違ってふわふわしています。花の重さで枝が垂れているので、間近で花を見られます。施設内は広く距離もありますが、ゆっくり桜を味わっていると時間がたつのを忘れそうです。藤、あじさい、水菖蒲、百合、蓮もあるので、行く時期を変えて四季折々の花を楽しむのもいいでしょう。森にはウォーキングに丁度いいルートがあり、森林浴にぴったりです。日陰もあるので日差しを避けたいときは森の散策も可能です。子ども用の遊具がある広場は、八重桜に囲まれていて華やかです。獅子頭も見れて、お子さまをお連れでも十分に楽しめますよ。また、古い民家を移築や復元して展示してある為、歴史を感じたい方にもおすすめです。展示施設は有料のものもあるので、詳細はホームページにて確認をお願いします。

水路に並ぶ600本の桜は圧巻！「福岡堰さくら公園の桜」

「茨城観光100選」にも選定されているスポット。桜を見ながらのんびり出来る公園です。小貝川と堰から流れる用水の間の堤防には、約600本のサクラが1.8kmにわたって延び、開花期には素晴らしい桜の景観を作り上げます。その美しさから付近一帯は、茨城県内でも有数の桜の名所となっています。舗装された道と農道のような道が並行しており、まるで桜のトンネルを歩いているような気分になる場所もあります。水路沿いに桜並木があるために、桜の枝が少し垂れ下がっている所は、花が水面に映りこむため幻想的に映ります。散り桜が水辺に浮かぶ様子も素敵です。桜の開花時期にはさくらまつりが開催され、多くの観光客で賑わいます。地元名産の野菜やラーメン、カレーなどが販売されており、屋台には県南名物の「煮イカ」も売っていますよ。隣接している福岡堰さくら公園には大型遊具があり、小学生くらいまでのお子さんが楽しめますよ。

湖の湖畔が桜のトンネルになる！「千波公園の桜」

水戸市を代表する千波湖のある公園です。1周3キロあるウォーキングコースには定番のソメイヨシノ、イトザクラの他、30品種もの桜が千波湖の周りを囲んでいます。その様子はまさに桜のトンネルと言えます。梅の花も開くので、柔らかなピンク色一色になり特に素晴らしいの一言。夕暮れ時に来ても黄昏時の不思議な雰囲気を味わえます。夜になると千波湖に浮かぶ噴水とともにライトアップされ、さらに幻想的な光景を見せてくれます。季節毎に、ネモフィラやひまわり、百日草、コスモス等が咲き誇り、シーズン毎にきれいな花や景色を楽しむ事が出来ます。歩きやすく整備されているので、赤ちゃん連れでもベビーカーでお散歩が可能です。子どもが遊べる遊具もあるので、子ども連れの家族にも嬉しいです。野生の鳥がやってくることもあり、ベンチで休みながら様子を眺めてみると和みます。有料ですが鳥型のボートに乗ることも可能で、湖面に花びらが散るころには、それをかき分けるように白鳥と黒鳥が泳ぐ、という素敵な様子を見ることができるかもしれません。

日立市の文化と桜をゆっくり歩いて味わう！「平和通りの桜並木」

日立駅前から国道6号線まで約1km、約120本のソメイヨシノ並木道が続くさまは、都会の喧騒を忘れさせてくれるでしょう。シーズン中は歩行者天国になるので、ゆっくり桜を味わえます。樹木にそれほど高さがないので、花を近くで見つめることが出来ます。夜はライトアップもされるので、その明かりが不思議な雰囲気を醸し出します。歩行者天国が終わった後、車で桜のトンネルを通り抜けるのも美しく見ごたえがあります。桜まつりが開催されると出店も充実し、人でにぎわいます。国の重要無形民俗文化財とユネスコ無形文化遺産にも指定されている「日立風流物」の大きな山車も出てくると、まさにお祭り騒ぎとなります。桜と併せて文化を楽しめる良い機会になるので、近くに来たときはぜひ立ち寄ってみてください。

大きな公園に咲き乱れる2000本の桜！「静峰ふるさと公園の桜」

日本さくら名所100選にも選ばれている公園です。約2000本の八重桜が植えられているほか、ソメイヨシノやウコン、芝桜などもあるので、見頃の時期には公園内が桜色に染まります。花の種類によって、白や濃いピンクの花も咲き乱れ、コントラストは見事です。敷地内は約12ヘクタールと非常に広いので、のんびり散策できます。移動の車窓からも見頃の八重桜があちこちに見ることができるので、到着前から帰りまで桜を堪能できるでしょう。田舎の畑や山、空の色、様々な風景に混じって桜が咲く様子を楽しめる場所として、地元の人にも親しまれています。公園内には遊具があり、子どもが遊んで楽しむこともできます。また、グラウンドゴルフコースやノルディックウォーキングコースもあるので、体を動かす場としてもいいですね。利用料金やレンタル料金がかかりますので、ご利用の場合はお問い合わせ先に確認をお願いします。

土浦城跡が憩いと桜の場に！「亀城公園の桜」

室町時代後期に築かれたとされる、土浦城の本丸と二の丸の一部を整備した公園です。ソメイヨシノが約70本植えられていて、芝生やお堀、古い遊具、猿や亀などの動物たちに、県指定天然記念物である樹齢約500年のシイの木があり、復元された櫓と自然とのコントラストを感じさせます。ゆっくりと歩いて桜や動物、建物をじっくり見て、歴史と自然を感じるのもいいでしょう。鯉のぼりの時期になると、お堀の周辺に鯉のぼりが飾られるので、残っている桜との風景がマッチしてきます。憩いの場ともなっており、街の喧騒から離れて一息つく場として利用する市民も多いです。シーソーや滑り台、砂場も設置されているので、子どもを連れて行っても楽しめます。シーズン中は土浦桜祭りが開催され、屋台が多数並び、食べ歩きもできるのでとても賑わいます。

水戸黄門が植えたとされる一本桜！「外大野のしだれ桜」

県指定天然記念物に指定されている、樹齢約300年の一本桜です。徳川光圀公が植えたとされ、枝を挿し木しても根付かないとも伝えられています。枝垂れ桜のどっしりとして、まるでシャワーのように花のついた枝が広がっている姿は壮観です。斜面に咲き誇っているので、より巨大に見えます。桜の周囲を歩くことも可能です。桜の木を見上げるだけでなく見下ろすことが出来るので、普段なかなか見れない木の上も鑑賞出来るのは珍しいでしょう。斜面が急になっている場所もあるので、回る際は手すりを使っていってくださいね。近くに水芭蕉もあるので、良く晴れた青空の日はそのコラボと、池に映る桜も楽しむことが出来るでしょう。夜間のライトアップもされるので、星との幻想的な風景をじっくりと堪能できます。山の中にあり、アクセスがやや不便ではありますが、一見の価値ありです。

孔雀も見ほれる桜と紫陽花が美しい！「雨引観音の桜」

「一に安産 二に子育よ、三に桜の楽法寺」と詠われていて、安産祈願で有名なお寺です。河津桜、彼岸桜に八重桜、ソメイヨシノなどの桜が約3千本植えられており、お寺とのマッチングは美しいの一言。山の中腹にあるため、晴れた日の眺めは爽快感を感じるでしょう。階段は100段を超えるため、足腰が辛い方には歩きづらいかもしれませんが、周りを草花で囲まれていて、とても落ち着きます。境内には放し飼いの孔雀やアヒル、鴨などの鳥類がいて、その自由な姿は七五三祝いで訪れる子どもたちにも喜ばれるでしょう。牡丹、紫陽花、もみじ等、四季折々の草花が植樹されており、季節毎に散策すると、また違う趣を感じることが出来ますよ。特に紫陽花は鑑賞のお祭りも開催されるほどで、桜と並ぶ目玉の花となっています。池には錦鯉も沢山泳いでおり、霊場として守られてきた自然をじっくり堪能できるでしょう。

お寺の裏から500年花を咲かせ続けた！「般若院のしだれ桜」

茨城県の天然記念物に指定されている樹齢約500年、エドヒガンの枝垂れ桜です。本堂の裏手にあり、堂々としています。支柱がたくさんありますが、それを感じさせないくらいに盛んな花の勢いです。囲いはありますが、360度から桜を鑑賞できますよ。建物に写る桜もきれいです。本堂の軒先にかかる薄紅色の枝垂桜と青銅色の屋根瓦のコラボレーションは素晴らしいの一言。ライトアップもされるので、時間帯を変えて見に行き、その幻想的な光景を目に焼き付けるのもいいでしょう。般若院の裏手には小さいですが公園もあり、子どもを少し遊ばせておくにもいい場所です。公園の白い桜に、般若院の淡いピンクの桜と違いを味わえ、風情を感じられます。

桜も紅葉も美しい寺！行方市「西蓮寺の桜」

天台真盛宗・紫雲山西蓮寺。江戸時代には藩主・藤堂家の帰依も得た名刹です。樹齢1000年以上の大銀杏が2本あり、紅葉の名所として名が知られていますが、桜の見所としても一級のスポットと言われています。その為に余り知られていないので、落ち着いて桜を見られます。常陸の高野山と呼ばれているそうで風情があり、福島県三春の滝桜の子孫が、シーズンになるとピンク色の花をつけます。正門の前にたたずむ桜が、お寺の神聖な雰囲気を盛り上げています。国の重要無形文化財指定の仁王門五輪塔は、歴史的な価値があります。他にも貴重な文化財がありますので、歴史好きにも楽しめる場所です。入り口にある売店では笠間稲荷神社から分社したという稲荷があり、バーベキューを楽しむ場にもなっています。春には桜、秋には彼岸花が咲くので、季節を変えて鑑賞しに行くのもおすすめですよ。

まとめ

名所から穴場まで、桜とともに茨城県の魅力を感じられる場所をご紹介しましたが、いかがでしたか？豊潤で名産品も数多くある土地ですので、桜もどこか生き生きとしています。活力あふれる茨城の桜を多方面から味わいに行ってみてくださいね。