2019年07月26日更新
名古屋で徳川家も愛した味を堪能しよう!名古屋名物「えびせんべい」のおすすめと歴史を解説!
- 25,711view
東京と京都・大阪の真ん中にあり、どの新幹線に乗っても必ず停車する日本第3の都市「名古屋」。世界中の誰もが知るトヨタ自動車を有していることで有名なこの街、実は日本人にとっては「あまり魅力のない都市」だなんて言われてしまっています。
しかし名古屋は数々の天下人の出生の地でもあり、日本の他の地域とは違う独特の食文化を持つとっても魅力的な都市です。日本を訪れたのなら名古屋で育まれた、他とは違う食文化にぜひ触れてみましょう。今回は名古屋名物のひとつ、「えびせんべい」に迫ってみましょう。
この記事の目次
1.「えびせんべい」とは?
「えびせんべい」とは日本で昔から愛されるお米のお菓子「せんべい」にえびの風味をプラスした贅沢な味わいのせんべいのことです。日本を訪れたなら必ず食べてみてほしい「せんべい」、通常のものは表面に醤油を塗ってこんがりと焼き上げたり、みりんや砂糖を加えて甘じょっぱくしたりして仕上げたものが多く老舗と呼ばれるお店が全国各地にたくさんあります。
通常のものもとても美味しいのですが、名古屋はこの「せんべい」にえびをプラスした「えびせんべい」が名物です。
「えびせんべい」にもいろいろな種類があり、えびの身をすりつぶしてせんべいに加えたもの、えびを丸ごと乾燥させて粉にしてから練り込んだもの、さらにはえびを潰してからせんべいにのせて焼き上げたものなどがあります。
2.どうして名古屋はえびせんべいが有名なの?
「えびせんべい」は日持ちも長く、また持ち運びもしやすいことから名古屋土産の定番となっていますが、どうして名古屋で「えびせんべい」が作られるようになったのかは日本人でもあまり知りません。どうしてえびせんべいが名古屋名物になったのか?その秘密を探ってみましょう。
(1)愛知県の魚が「くるまえび」だから!
日本の県には全てではありませんが「県の魚」が制定されているところがあります。その土地でよく採れる、絶滅危惧種が生息している、養殖が盛んだから・・・など理由も様々ですが、その県を代表する魚ということに違いはありません。
愛知県の県魚は「くるまえび」です。愛知県は車海老の水揚げ高が全国上位であり、えびをよく食べる県としても知られています。
エビフライに、えびの天ぷらののった味噌煮込みうどんなども愛知県の名物です。 県民の身近にあり消費量の多いくるまえびが愛知県の魚に制定されたことから、えびせんべいも名古屋土産として有名になりました。
(2)徳川家に献上された品がルーツ!
そもそも、愛知県は江戸時代からえびを良く食べる県だったのです。と言うのも江戸時代、今の愛知県東海市周辺は漁業がとても盛んな土地でした。そこに尾張藩主、徳川光友が御殿を建設することになり、地元の漁師たちは自分たちがよく食べていた「えびはんぺい」と言う、えびのすり身を炙ったものを献上しました。徳川光友公はこの「えびはんぺい」をとても気に入り、それ以降このえびはんぺいは徳川家に献上される品となったのです。
「えびせんべい」のルーツはこの「えびはんぺい」。名古屋で生まれ、尾張藩主になった光友公の愛した「えびはんぺい」を改良して作られたのが「えびせんべい」なのです。
3.「えびせんべいの里」へ行ってみよう
名古屋のおすすめ観光スポットに「えびせんべいの里」があります。「えびせんべいの里」では工場見学やできたてのえびせんべいの試食ができることで知られています。もちろん、見たこともないほど多数のえびせんべいの購入も可能です。
えびせんべいの里は「試食」と言うよりむしろ「えびせんべい食べ放題」に近いかもしれません。コーヒーやお茶の無料サービスもあるのでえびせんべいを食べながらの休憩もできますよ。えびせんべいの里のえびせんは風味が強く美味しいので色々食べてお気に入りを見つけてくださいね。知多半島方面へ出かけた際はぜひ立ち寄ってみてください。
TEL:0569-82-0248
営業時間:8:00から17:00
定休日:なし(年中無休)
HP:http://www.ebisato.co.jp/shop/mihama.html
4.名古屋でえびせんべいと言えばここ!
知多半島方面まで足を伸ばすことができなくても心配いりません。名古屋で美味しいえびせんべいを購入できる老舗があります!
長く名古屋で愛されてきたえびせんべいの老舗を2つご紹介しましょう。
(1)坂角総本舗
創業は明治22年、120年の歴史を持つ名古屋を代表するえびせんべいの老舗が坂角総本舗です。坂角総本舗と言えば「ゆかり」が有名で、日本全国の百貨店やお土産物屋で購入することができます。地方に居ながらにして愛知県の名物である「ゆかり」を購入できるのは嬉しいことですが、中でもその日できたての「ゆかり」が購入できるのが愛知県東海市にある「坂角総本舗 本社工場売店」です。
できたてのゆかりはえびの風味がとても強く感じられる濃厚な味わい。一度食べると癖になりますよ。
百貨店などで販売されている「ゆかり」もその他のえびせんべいに比べるとえびの風味がとても豊かで、えびをそのまま食べているかのように感じます。ぱりっと歯ごたえのある堅めのえびせんべいを温かいお茶と一緒にいただくのは日本でしか体験できない至福のひとときになるでしょう。
TEL:052−603−8880
営業時間:9:00から18:00
定休日:毎週日曜、1月1日から3日
HP:http://www.bankaku.co.jp/
(2)桂新堂
「桂新堂」も1866年に創業された老舗のお菓子屋さん。先程ご紹介した坂角総本舗のゆかりは丸くシンプルな見た目ですが、桂新堂のえびせんべいは目でも楽しめる美しい作りが特徴です。えびをそのままの姿でタレを付けてパリッと焼き上げたり 、すり身をくるくると渦巻状に巻いたりと見ていて楽しいえびせんべいの数々が用意されています。
季節に合わせたイラストが表面に描かれたものなども美しく、つい手に取ってしまいます。日本の四季や文化を感じることのできるせんべいはお土産として喜ばれること間違いありません。
桂新堂も全国の百貨店で購入することができますが、本店は名古屋駅からも近い熱田区金山にあります。本店の地下は1日限定50組でえびづくしのお料理が楽しめる御食事処「百福庵」が併設されているので、こちらで新鮮なえび料理を頂いて、えびせんべいも持ち帰るというえびを思う存分楽しむ一日を過ごしてみては?
名称:桂新堂(金山本店)
TEL:052−681−6411
営業時間:10:00から18:00
百福庵は11:00から15:00(ラストオーダー14:00)
定休日:年中無休
HP:http://www.keishindo.co.jp/index.html
今回は名古屋名物「えびせんべい」をご紹介しました。いかがだったでしょうか?えびせんべいは徳川家とも縁の深いとても歴史あるお菓子です。ぱりぱりの歯ごたえと新鮮なえびの風味が楽しめるえびせんべいを味わいに、ぜひ名古屋を訪れてみてくださいね!
-
- SeeingJapan編集部
- |33,390view
-
東京の懐かしレトロスポット!「谷中銀座商店街」の楽しみ方徹底解説!
- SeeingJapan編集部
- |20,640view
-
- SeeingJapan編集部
- |39,480view
-
- SeeingJapan編集部
- |41,370view
-
- SeeingJapan編集部
- |18,570view
-
関西のおすすめコワーキングスペース6選!駅近から、都会を離れた田舎まで!
- Seeing Japan編集部
- |10,510view
-
- SeeingJapan編集部
- |20,060view
-
親子であそべる「チームラボ 学ぶ!未来の遊園地」全国の常設展 5選
- SeeingJapan編集部
- |7,594view
-
大阪にはうまいもんがいっぱい!うどんすきでおすすめの名店10選
- SeeingJapan編集部
- |21,260view