「日本一」がめじろ押し!一度は訪れたい奈良県の吊り橋7選!

奈良県といえば東大寺の大仏や奈良公園の鹿などを思い浮かべる方が多いと思いますが、実は面積の3分の2近くを森林地帯が占めている事はご存じでしょうか?

大台ケ原や近畿最高峰の八経ヶ岳(はっきょうがたけ)などの紀伊山地が広がる奈良県南部は、急峻な山や川、湖を渡る吊り橋の宝庫です。今回は夏に向けてぜひ訪れたい吊り橋をご紹介します!

日本一面積が大きな村、十津川村の吊り橋

奈良県の南部に位置する十津川村は、奈良県の約5分の1の面積を有し「日本で最も大きい村」といわれています。村内には3つの温泉があるほか、2004年に世界遺産に登録された「熊野参詣道小辺路」「大峯奥駈道」など見所満載です!

谷瀬の吊り橋

(谷瀬の吊り橋:著者撮影)

十津川村上野地と谷瀬を結ぶ谷瀬の吊り橋は、長さ297メートル、高さ54メートルに及ぶ日本有数の鉄線の吊り橋です。歩くたびにゆらゆら揺れる吊り橋は、スリルたっぷり!下をのぞけば、十津川(熊野川)の涼やかな流れが見えます。周りは、そびえたつ深い山々で、絶景を楽しめます。

この吊り橋は、地元の人の生活道路でもあり、狭い吊り橋を、郵便配達の人などはバイクで走り抜けるから驚きです。夏には、吊り橋の上で、勇壮な太鼓をたたく「つり橋まつり(揺れ太鼓)」が開催されるのでぜひ訪れてみてください。

野猿(やえん)

(野猿:著者撮影)

野猿は、吊り橋ではなく人力ロープウェイですが、自然を楽しめるスリス満点な乗り物として紹介します。

両岸から川の上に張ったワイヤロープで吊り下げられた小屋のような「やかた」に乗り、自力で引き綱を手繰り寄せて進みます。山間の村である十津川村では、吊り橋がかけられるまで、各所に野猿がありました。現在は、観光用のものが2カ所残っている(1カ所は、2021年3月現在工事中)ので、ぜひ昔ながらの「野猿」を体験してみては?

ところでこの十津川村、アクセスが良いとは決して言えません。電車は通っておらず、最寄りの駅からはバスで数時間かかります。また村内の観光スポットも距離があるため、車で訪問することをお勧めします。

■十津川村 基本情報
住所:奈良県吉野郡十津川村
TEL:0746-63-0200 (十津川村観光協会)
交通アクセス:近鉄八木駅から奈良交通バスで4時間、もしくはJR新宮駅からバスで2時間30分
駐車場:あり
HP:十津川村観光協会

吉野郡にある吊り橋

厳密にいえば十津川村も吉野郡なのですが、ここでは十津川村以外の黒滝村、天川村、東吉野村内の吊り橋をご紹介します。

黒滝吊橋

(黒滝吊り橋:著者撮影)

黒滝吊橋は、吉野郡黒滝村の「黒滝・森物語村」という山里型リゾート施設の中にあります。地上35メートル、長さ115メートルで、吊床板式(つりしょうばんしき)吊り橋としては、日本最長です。吊り橋の上からは、「黒滝・森物語村」が一望できます。

黒滝・森物語村には温泉、宿泊施設、バーベキューコーナー、テニスコートなどがあるので、ファミリーにおすすめ。夏休みにぜひ訪問してみてはいかがでしょうか。

■黒滝・森物語村 基本情報
〒638-0241 奈良県奈良県吉野郡黒滝村粟飯谷1
TEL:0747-62-2770
HP:https://www.morimonogatari.com/

みたらい峡吊り橋

(みたらい峡吊り橋:著者撮影)

吉野郡天川村(てんわかむら)にある「みたらい渓谷」は、エメラルドグリーンに輝く美しい川と滝、ごろごろと転がる巨岩で神秘的な光景が生み出されています。涼やかな新緑の季節はもちろん、緑が青々と茂る夏、そして紅葉の秋と、季節によって様々な表情を見せてくれる場所です。

そのみたらい渓谷にかかる吊り橋が、長さ30メートル、高さ19メートルのみたらい峡吊り橋です。真下には、みたらいの滝が望めます。渓谷全体はハイキングコースが整備されており、20分程度の短いものから、50分の本格的なコースまで用意されています。

■みたらい渓谷 基本情報
住所:〒638-0303 奈良県吉野郡天川村北角
HP:http://www.vill.tenkawa.nara.jp/tourism/spot/mitarai/

五條市にある吊り橋

阪本の吊り橋

阪本の吊り橋は、五條市大塔町阪本にある、長さ108メートル、高さ15メートルの吊り橋で、国道168号阪本トンネルの南側にあります。

橋のたもとには、「一度に3人以上で渡るな!ゆするな!」との注意書きの看板が立っており、それだけでスリル感が増すような気がします。実際に訪問して体験してみてください。

(阪本の吊り橋の注意看板:著者撮影)

奈良県北西部のある吊り橋

奈良県南部の吊り橋を見てきましたが、北西部にある代表的なものをご紹介します。

信貴山開運橋

信貴山開運橋は、生駒郡三郷町の信貴山西の大門池にかかる橋で、信貴山朝護孫子寺への参道です。参道への橋にふさわしく朱塗りで、欄干には信貴山のシンボルである寅のイラストが描かれています。

この橋も吊り橋ではありませんが、カンチレバー橋といわれる特殊な構造の、日本では最初期のもので、非常に珍しい形式です。登録有形文化財に登録されています。

カンチレバー橋とは、片持ち梁橋、片側だけで支えられた空間に水平に突き出る構造を使って作られた橋です。

とっくり吊り橋

奈良県生駒郡三郷町にあるとっくりダム湖にかかる吊り橋です。とっくり吊り橋は、長さ100メートル、幅1メートルですが、下が透けて見えているためスリルを味わいたい方にはお勧めです。

特に桜の季節にはダム湖周辺が桜に彩られ、春らしい風景を楽しめるはずです。ハイキングが楽しめますので、ファミリーやカップルでお出かけください。

まとめ

奈良県内の代表的な吊り橋や、珍しい橋、川の渡り方をご紹介しました。奈良県南部の吊り橋は、公共交通機関で行くのは少し難しい不便なところにありますので、マイカーで行くことをおすすめします。

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