宇治に来たら外せない!世界遺産・平等院の魅力を徹底解説!

京都市中心部から電車で30分ほどの宇治市は、山々と豊な水源に囲まれ、古くから交通の要所として栄えていいました。平安時代には貴族の別荘が多く立てられ、平等院をはじめ、藤原氏の寺院や別荘が建てられ、その地で描かれた、世界最古の恋愛長編小説とも言われる源氏物語宇治十帖の舞台でもあります。また、自然豊かな地でつくられる宇治茶は抹茶で有名でもあり、日本茶や、抹茶スイーツのグルメも楽しみの1つです。今回は世界遺産の平等院とその周辺の見所スポットをご紹介していきたいと思います。

平等院が創建された背景

平等院が創建された背景
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西暦1000年頃、平安時代の後期のこと。日本では末法思想という、釈迦の入滅から2000年目以降は仏法が廃れるという思想が大変流行していました。その背景には国内の自然災害が相次いだことにより人々が現世に厭世し来世への救いを求めたことにありました。

当時の思想で言われている末法の年に近づくと、貴族達は極楽往生を願い現世に再現する為に、西方極楽浄土の救世主とされる阿弥陀如来を本尊とする仏堂を盛んに造営していったのでした。

それまで別荘地として使われていた土地に宇治平等院がつくられたのは、そのまさに末法元年、1052年だったのです。建造したのは当時の宮廷で大変な権力を持っていた藤原一族の道真の子供、藤原頼通(よりみち)。そのため藤原氏の富と権力で当時の技術の粋を集めた絢爛豪華な極楽浄土を再現させることができたのです。

平等院鳳凰堂の見所

平等院鳳凰堂の見所
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池の中島に建てられている鳳凰堂は、あたかも極楽の宝池に浮かぶ宮殿のように、その美しい姿を水面に移しています。正式名称は平等院阿弥陀堂で、建物が翼を広げた霊鳥、鳳凰に似ている事や、屋根に設置された一対の鳳凰像で、江戸時代から鳳凰堂と呼ばれる様になりました。

内部には平安時代後期の仏師定朝(じょうちょう)の作、現存する唯一の作になる阿弥陀如来像が安置されています。阿弥陀如来像は少し前傾していて、下から見上げると極楽からお迎えに来て救ってくださるような感覚を覚えます。

上部には52体の雲中供養菩薩像があります。(うち半分は取り外しミュージアムで展示)この群像も定朝工房で天喜元年(1053)に制作されたもので、菩薩様が雲の上に乗って踊ったり楽器を演奏したりと生き生きとした極楽の世界を表した作品になっています。

鳳凰堂は近年、復元工事が行われ内部の壁面は建立当時に再現され、極彩色豊も華やかな極楽浄土が再現されています。中堂正面上部の丸窓から阿弥陀如来のお顔を遠くから眺めることができ、当時、貴族のみが拝観することを許されていた為、敷地の外から庶民も祈っていたということです。

平等院ミュージアム鳳翔館

平等院ミュージアム鳳翔館
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鳳凰堂の裏にある平等院ミュージアム鳳翔館は、鳳凰堂とうってかわって現代建築の美術館となっています。平安時代の時代背景を最新のデジタル技術でみやすく説明してくれています。宝物館としての役目から国宝の梵鐘など、鳳凰堂の壁の半分の雲中菩薩も、一体一体が見えやすいように展示しており、鳳凰堂を見る前にも見た後にもどちらの順番で見学するのにも適しています。

本場で抹茶スイーツをいただく

宇治は霧深く、名水豊かな土地であることから茶の栽培がとても盛ん。日本の茶道に欠かせない抹茶はここで生まれ改良されていきました。今では高級茶の代名詞でもある宇治茶。今では抹茶のお団子やソフトクリームなど手軽に楽しめるグルメとなってわたしたちを楽しませてくれています。ここからは宇治平等院周辺の抹茶グルメをご案内していきます。

宇治茶を楽しむ「通圓」

宇治茶を楽しむ「通圓」
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宇治橋の東詰にある通圓は1160年の創業の茶問屋。創業以来、橋を渡る旅人や豊臣秀吉公、宮本武蔵にもお茶をふるまってきました。現在の建物は1672年のもの。店内では普段使いのお茶から高級茶、珍しい品種茶や有機栽培茶などを取り揃えてあります。茶房では挽き立ての抹茶をふんだんに使用した抹茶団子、アイスやソフトクリームなど、お抹茶とのセットもありますので、本場の抹茶の味をお試しください。

■基本情報
名称:通圓 
住所:京都府宇治市宇治東内1番地
TEL:0774-21-2243
営業時間:9:30〜17:30
定休日:無休
アクセス:京阪宇治駅より徒歩すぐ

HP:http://www.tsuentea.com/index.php
地図:「通圓」への地図

抹茶づくしのメニュー「中村藤吉 平等院店」

茶づくしのメニュー「中村藤吉 平等院店」
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平等院へ向かう参道にあるのがこちらの中村藤吉、平等院店。中村藤吉は1854年の創業の老舗。こちらの平等院店は宇治川を眺めながら抹茶スイーツを頂けることで知られています。中村藤吉でのおすすめは生茶ゼリー。抹茶の苦み走ったゼリーはプルプルとした食感は絶品。入り口でテイクアウトできる抹茶もおすすめです。他にも抹茶うどんなどあるので、お腹が空いた際にもご利用ください。

■基本情報
名称:中村藤吉 平等院店 
住所:京都府宇治市宇治蓮華5-1
TEL:0774-22-9500
営業時間(平日):10:30〜17:00
営業時間(休日):10:30〜17:30
定休日:火・水曜
アクセス:宇治駅より徒歩10分

HP:http://www.tokichi.jp/stores/map_byodoin.html
地図:「中村藤吉 平等院店」への地図
■基本情報
名称:平等院
住所:京都府宇治市宇治蓮華116
アクセス:JR宇治駅より徒歩10分

HP:http://www.byodoin.or.jp
地図:「平等院」への地図

京都宇治の観光名所「平等院」へ行こう!

いかかでしたか?今回は、日本古来からの建造物が多くある京都の中でも、特に観光に訪れてくる人が多い「平等院」の魅力とその歴史についてご紹介していきました。京都にお越しの際には、ここ平等院の見学をおすすめします。また平等院へ向かう参道には他にもいろいろな抹茶スイーツやグルメが楽しめるお店がたくさんあります。ぜひ店頭でいろいろ見て楽しんでくださいね。

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