GWから夏が見ごろ!奈良在住筆者お勧め、花の名所7選

三方を山に囲まれた奈良盆地は、比較的穏やかな気候です。奈良県には歴史のある寺社仏閣や古代の遺跡があちこちにあります。そこには、四季折々の花が咲き誇り、来る人を楽しませてくれます。奈良県内にある花の名所のなかから、春から夏にかけて訪れたいスポットをご紹介します。

GWに楽しめる!奈良県の花の名所

ボタン:長谷寺

(長谷寺の登廊とボタン:筆者撮影)

奈良県桜井市の「長谷寺」は、古くから観音信仰の聖地とされ、平安時代には貴族の、江戸時代には徳川家の崇敬を集めてきました。仁王門から舞台造の本堂に続く登廊(のぼりろう)とそこにつるされた丸い長谷型灯篭は、まるで極楽浄土への道を照らすようです。

「長谷寺」は、四季折々の花が咲き誇る花の御寺としても有名です。とりわけ、登廊から眺める150種、7,000株のボタンは見事!年によって多少の違いはありますが、ゴールデンウイーク前後がボタンの花の見頃です。

■基本情報
住所:〒633-0112 奈良県桜井市初瀬731-1
TEL:0744-47-7001
アクセス:近鉄大阪線長谷寺駅を下車、徒歩15分
HP:https://www.hasedera.or.jp/

シャクナゲ:室生寺

(室生寺の鎧坂とシャクナゲ:筆者撮影)

「室生寺」は奈良県宇陀市の山深く、静かな場所で、ときを重ねています。「室生寺」は奈良時代末の創建ですが、江戸時代、徳川綱吉の生母桂昌院の保護を受けて再興されました。その頃より、女人禁制の高野山金剛峰寺に対して、女人の参詣を許可した「室生寺」は、女人高野として女性の信仰を集めてきました。

「室生寺」には、見るべきものが多くありますが、国宝の五重塔に続く鎧坂を彩るシャクナゲの花は、とてもフォトジェニック!シャクナゲの透明感あるピンクの花は、豪華でありながら、清楚です。花の見頃は、ゴールデンウイーク前後です。

■基本情報
住所:〒633-0421 宇陀市室生78
TEL:0745-93-2003
拝観時間:9:00~16:00
入山料:大人600円/子供400円
アクセス:奈良交通バス「室生口大野駅」~「室生寺前」、室生寺前バス停下車、徒歩約5分 
駐車場:あり
HP:http://www.murouji.or.jp/

ツツジ:大和葛城山

(全山を覆う大和葛城山のツツジ:筆者撮影)

奈良県と大阪府の府県境にある標高959メートルの大和葛城山は、5月になると、山全体がツツジの花で真っ赤に染まります。「大和葛城山」のツツジは、「一目百万本」といわれ、息を飲む美しさです。スケールの大きさに圧倒されます。

登山口から登る登山コースもありますが、けっこうハードなコースです。普段山登りに慣れていない人には、ロープウェイを利用されることをおすすめします。

花の見頃は、ゴールデンウイークすぎです。風薫る5月、お弁当持参で出かけてみませんか?

スズラン:向渕スズラン群落

(向渕のスズラン群落のスズラン:筆者撮影)

向渕(むこうじ)のスズラン群落は、奈良県宇陀市のスズランの自生南限地として天然記念物に指定されています。樹木の下草にまじって、白い清楚なスズランの花が群生しています。

地元の人たちの協力によって維持されているので、見学する際にも、柵のなかに入らないなど、気を付けましょう。柵の近くに咲いている花は、十分に近寄って見られます。少し離れたところに、吐山(はやま)のスズラン群落(奈良市)もありますので、あわせて行かれてはどうでしょうか?花の見頃は、5月下旬~6月初旬です。

■基本情報
住所:〒633-0316  奈良県宇陀市室生向渕
駐車場:あり

奈良の花の名所~初夏から夏編

ホテイアオイ:本薬師寺跡

(畝傍山をバックに咲き乱れるホテイアオイ:筆者撮影)

「本薬師寺」とは、奈良県橿原市の藤原京の東南に位置して、持統天皇の病気平癒を祈って、天武天皇が建てた寺院です。平城京遷都に伴い、京内に薬師寺が建立されたため、平城京の地にあった寺院は、「本薬師寺」と呼ばれるようになりました。現在は、同地の医王院境内に、金堂の礎石の一部が残っています。

国の特別史跡に指定されている「本薬師寺」の跡地周辺の休耕田に、1万4,000株のホテイアオイが淡い紫色の花を咲かせます。天気のよい暑い日によく花を咲かせます。花の見頃は、8月末~9月末です。

■基本情報
住所:〒634-0033 奈良県橿原市城殿町
TEL: 0744-21-1115
アクセス:近鉄 畝傍御陵前駅から徒歩9分

蓮の花:藤原宮跡

(藤原宮跡の蓮の花ゾーン:筆者撮影)

「藤原京」とは、持統天皇が飛鳥浄御原宮から遷都し、平城京へ移るまでの都。日本で初めての本格的な都城です。奈良県橿原市に位置し、大和三山(耳成山、畝傍山、天香久山)のほぼ中心になります。

その周辺は、季節の花々が植えられ、それぞれのシーズンの花を楽しめます。蓮の花ゾーンは、3,000平方メートルの蓮池に、唐招提寺蓮、大賀蓮など11種類の蓮が植えられています。

蓮の花は、早朝に開花し、昼頃には花は閉じます。花の見頃は、7月下旬~8月中旬です。

■基本情報
住所:〒634-0072 奈良県橿原市醍醐町
TEL: 0744-22-4001
駐車場:あり
アクセス:近鉄 畝傍御陵前駅から徒歩30分

半夏生:岡田の谷

(岡田の谷いっぱいに広がる半夏生:筆者撮影)

半夏生(はんげしょう)は、ドクダミ科の多年生落葉草本植物で、夏至を過ぎた頃に長さ10~15センチほどの穂状花序を葉の付け根に付け、花のすぐ下にある葉の表面が白く変化します。開花期にはドクダミに似た独特のにおいがします。

その半夏生が、谷一面に咲き誇る場所があります。三重県境に近い奈良県御杖村の岡田の谷です。奈良県の準絶滅危惧種に指定されている半夏生が、約3,000メートルにわたって群生しています。まるで緑の上に白いじゅうたんを敷き詰めたようです。花の見頃は、7月上旬~7月下旬です。

■基本情報
住所:〒633-1302 宇陀郡御杖村神末2735
TEL: 0745-95-2070
拝観時間:見学自由
拝観料:無料
アクセス:近鉄榛原駅より爾村掛西口バス停で御杖ふれあいバスに乗り換え
 神末東町バス停下車 徒歩10分

まとめ

春から夏にかけて楽しめる、奈良県の花の名所をご紹介しました。華やかな花から清楚な花までいろいろ楽しめます。「やはり野に置け蓮華草」という有名な言葉のとおり、自然のままに咲いているから、花は美しいものです。お花を見るときは、マナーを守って楽しみたいですね。

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