自然のパワーにいやされよう!県内在住者が教える奈良県の巨木

現代を生きる私たちは、時間や仕事に追われ、人間関係に疲れています。まして、出口の見えないいまの状況は、想像以上にストレスフルです。疲れたなと感じたら、大きな自然のパワーにいやされに行きませんか?奈良県は、山地や神社仏閣・御陵などが多く、自然林がそのまま保護されている場所も多いです。中には、樹齢数百年から千年を超える巨樹もあり、その大きさに圧倒されます。際立つ存在感の巨樹からパワーをもらいましょう。

大神神社の巳の神杉(おおみわじんじゃのみのかみすぎ)

(巳の神杉の洞:筆者撮影)

大神神社は奈良県桜井市にある神社で、古事記、日本書紀にもその名前が記されるほど、日本で最も古い神社の一つ。いまや、大神神社は日本でも有数のパワースポットとして、訪れる人がいっぱいです。

大神神社は本殿を持たず、三輪山を直接拝む原初の祈りの様式を伝えています。その拝殿前に、樹齢400年余の杉の大木が厳かに立っています。

神の化身である白い巳さん(蛇に対し親しみを込めてそう呼びます)が住んでいて、幹下部の洞から出入りすることから「巳の神杉」と呼ばれ、巳さんを見ることができた人は、ご利益があるといわれています。参拝者は巨樹の前に、巳さんの好物である卵や神酒をお供えし、ご利益を願います。

パワースポットの由緒ある巨樹からパワーをいただいてください。

玉置神社の大杉(たまきじんじゃのおおすぎ)

(玉置神社神代杉:筆者撮影)

奈良県吉野郡十津川村にある玉置神社は、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一つです。修験者の修業の場として、昔から信仰されてきた強力なパワースポット!うっそうとした杉木立の中に、玉置神社は鎮座しています。神代杉や夫婦杉などの巨樹がひときわ目を引きます。

神代杉の樹齢は、3,000年といわれています。日本で3,000年前といえば、縄文時代!そのような時代から風雪に耐えてきたパワーたるや、驚くべきものです。そばに立つだけで、巨樹のパワーをひしひしと感じられます。ぜひ、そのパワーを体感してみてください。

高井の千本杉(たかいのせんぼんすぎ)

(高井の千本杉:筆者撮影)

高井の千本杉は、奈良県宇陀市の旧伊勢街道沿いにあります。古い井戸の周囲に密植された数本が成長とともに、株元が癒着したもので、井戸杉とも呼ばれています。天然記念物に指定されました。

遠くから見れば、森のように見えますが、根元では一本です。写真の人物と比べると、木の大きさがわかっていただけるでしょう。ただ、現在はフェンスで囲われ、木に触れることはできません。しかし、近くに立って、木を見上げると、そのパワーをひしひしと感じます。

樹齢は主幹が500~600年、枝幹は200~300年と考えられていますが、まだまだ樹勢は旺盛です。エネルギーを注入してもらって、元気を取り戻してください。

八つ房杉(やつふさすぎ)

(八ツ房杉:筆者撮影)

奈良県宇陀市の桜実神社(さくらみじんじゃ)の境内に立っている八ツ房杉は、その名前の通り、一つの株から八本の幹が好きな方向に伸びて絡み合い、また一つになりと自由奔放に生えています。横や下に向かって伸びている枝もあり、非常に珍しい樹形で、国の天然記念物に指定されています。根元の周囲は、9メートルもある大きさです。

樹齢は推定2,600年。神武天皇が大和平定のため、陣を張ったときに植えられたとも伝えられています。人知を超えたような樹形から、「神武天皇が植えた」というような伝承につながっているのかもしれません。

地をはいまわるような巨大な力、自由なパワーに、昔の人ならずとも、畏れを感じます。八ツ房杉が語りかける声に耳を澄ませてみてください。

一言主神社の大イチョウ(ひとことぬしじんじゃのおおいちょう)

(一言主神社の大イチョウ:筆者撮影)

奈良県葛城市にある一言主神社は、正式には葛城坐一言主神社と言いますが、地元の人たちは親しみを込めて「一言(いちごん)さん」と呼びます。どのような願い事でも、一言の願いならば、かなえてくれることで、多くの参拝者が訪れます。

境内には、樹齢1,200年と推定される大きなイチョウの木が立っています。秋には、イチョウの葉が真黄色に色づき、見事です。散り敷いたイチョウの葉で、イチョウの木の下は、黄色いじゅうたんを敷いたようです。

「乳(にゅう)」といわれるイチョウの古木にできる気根が多く垂れ下がり、「乳イチョウ」とも呼ばれています。そのため、健康な子どもを授かり、母乳がよく出るようにと願う親の信仰を集めてきました。

秋には、一言主神社の周りはヒガンバナで真っ赤に染まります。色づくイチョウとともに一見の価値ありです。

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まとめ

テクノロジー全盛の現代ですが、大自然のパワーや人知を超えたパワーを求める人が多いです。時空を超えて、静かにたたずむ巨樹の前に立つとき、その大きさに包まれ、いやされるように感じられます。このような時代だからこそ、人はそのような大きなパワーを求めるのかもしれません。ぜひ、訪れて、自然のパワーによって浄化してもらってください。

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